488 『それぞれの里へ』

遅れましてすみません。
二部構成です。
前半は【ナルト世界の通信技術】*1

2.それぞれの里へ(2)

さてサスケ暗殺に失敗し帰路に着くカカシ一行ですが、
サクラが眠らせてきたキバ、サイ、リーのもとに辿り着きます。
3人(+1匹)気持ちよく川の字に並んで寝ている横に、
ナルトもさっきの毒の影響がまだ晴れないのか、横になります。
気持ちよく眠るさまを見て、
カカシはナルトのなかで何かが吹っ切れたことを確信します。
思わずサクラも微笑みます。


各里の影も帰還し、大名からの報告を受け取る様子が描かれた後、
再びナルトたちへ場面が移ります。

「一人でカッコつけてんじゃねーってんだよ。」

サクラを猛烈に批判するキバ。
事情を聞いたとはいえ無理もないでしょう。

「キバ! 男のくせにぐちぐちうるせーってばよ。」

と言うナルトに対して、

「ずっとぐちぐちしてたのはてめーの方だろ、ナルト!!」

と売り言葉に買い言葉状態。

「あ! …それは言えてますね。
 単純で頭が悪いわりには考えすぎてましたからね。」

と煽るサイ。ナルトも思わず、

「サイ!! てめー随分といい顔で笑うようになったじゃねーか!! あ!?」

と攻撃しますが、

「ありがとう。」

と返すサイ。感情を封印されてたサイもこんなやりとりが可能になるほど、
大きく成長したということでしょうか。

「(……こいつ…。サスケとは正反対だな…。
  こいつのチャクラは…すごく……明るくて温かい…。)」

香燐はナルトのチャクラを感じ取ります。
しかしそれも刹那、ナルトの奥底に別のおぞましいチャクラを感じ取ります。

「(何コレ!? …さらに奥に…こんなチャクラを!!
  暗い…! これはまるで…。)」

香燐は憎悪に歪んだサスケと似たものを感じ取ったのでしょうか?
身震いするようなチャクラ――九尾です。
しかし実は香燐だけではなく、
ナルトもサスケの中に同じようなものを感じ取っていたのです。


根の忍たちがサイと接触
ダンゾウの亡き後、
今後をどうするかの話し合いの場をもつことをサイが提案します。


木ノ葉へと帰還したナルト達。
さっそく同期にサスケに対するナルトの今後の方針を説明します。
もちろん納得できない様子の同期。

「サスケを一人でやるぅ!?
 そんなんで私達が納得できる訳ないでしょ!」

テンテンの猛反対の言葉は同期たちの気持ちを反映しています。
ペインを倒したナルトだったら、
弱りきっていたサスケを始末できたはずでは――
キバの問いにナルトは首を横に振ります。

「そうじゃねェ…。そんなんで今のサスケは倒せねェんだ…。
 それが分かった…。」
「(あいつの中にも…)」

なぜトビがサスケを大事にする(計画の要としている)様子なのか――
サスケがなぜ味方をも歯牙にかけるほどあんなにも豹変してしまったのか――
トビの月の眼計画――
月へと封印されてしまったという十尾の抜け殻である本体――
九尾にも自身より邪悪だと言わせしめたサスケのチャクラ――
ナルトや香燐が感じたナルトの中のものと同質な何か――
すべてはある方向性を物語っています。
サスケが十尾の人柱力であることです。
サスケの豹変ぶりはともすると十尾の抜け殻はすでに
サスケのなかに封印されていると見てもいいでしょう。

「とにかく今のサスケとは誰も闘っちゃダメだ。
 闘えるのはオレしかいねー…そういう意味だ。」

理由は言うべき時が来たら話す、というナルト。
二人がともに戦ったらどちらも死ぬ、その言葉に真実は隠されているようです。
六代目火影としてはたけカカシはコハルやホムラの推薦を取り付け、
大名会議で任命される場面。綱手復活の朗報が飛び込んできます。


一方で暁アジト。

「当分は安静にしていろ…。
 万華鏡の場合はなじむまで時間がかかる。
 痛むか?」

経験者のように語るトビ。
やはりトビも永遠の万華鏡を所有しているのでしょう。
イタチの万華鏡写輪眼を移植されたサスケ。

「しっくりきている…。
 イタチの瞳力を感じる。自分が強くなっているのが分かる…!」

と笑みを浮かべます。