407 『ナルトに宛てて』

1.ナルトに宛てて(1)

ナルトに遺したと思われる暗号。
シカマルとシホは、ナルトに心当たりがないか訊きます。
すると数字の中にカタカナが交じっているのが気になるというナルト。
自来也に手書きの原稿を読まされ感想を言わされたことを思い出し、
「タ」の字がまるで「9」のようで読みにくかったことを伝えます。
シホの分析によれば、自来也が「タ」の字を描くときは一画目を短く書いてしまい、
三画目が一画目のおしりにくっついてしまい、挙句、二画目を丸く書くので、
あたかも9のように見える――というわけです。
この「タ」こそが自来也とナルトとの“共通鍵”と判断した一同は、
今度はその「タ」の表す意味と残りの数字の意味に着目します。
そして一同の行き着いた先は、イチャイチャ“タ”クティクス。
気になって寄ってみたというカカシも加わります。

「…これってば、修行で一緒に旅してた時にエロ仙人が書いてた本。」

自来也と寝食をともにしていたナルトにしか気づけなかった、
そう言ってくれたシカマルに微笑むナルト。
さて再びシホによれば、暗号に本が使用されている場合、
文字の順や行数などの関係があるものの、
ページ数を最初に調べるのが定石だといいます。



タ、31,8
106,7
207,15
得られる情報は数字が6つであることから6ページ分。
そのページの先頭の文字に着目することにします。
読み上げて欲しいというシホにかなり戸惑うカカシ。
無理もない…、恥ずかしい内容だからです。


(P31) 【本当に愛してる――】
(P8) 【物々交換と同じだ、それでも君――】
(P106)【葉が邪魔だな…もう君という――】
(P7) 【意外に大きいのね、アナタのそ――】
(P207)【無理そんなの…それじゃ 私の――】
(P15) 【椅子がギシギシと音を立て、――】

さすがのシカマルも絶句。読んだことがあるのか、ナルトは平然としています。
これらの頭の文字を並べてみると、

本 物 葉 意 無 椅

本物はいないとなることを掴んだ一同。
しかし、その意味するところはつかめませんでした。
フカサクにあたってみることにします。

2.ナルトに宛てて(2)

場面は変わって暁の三人。トビ、ペイン(弥彦)、小南。
自来也に手間取ったものの、いよいよ木ノ葉に出向いて九尾を狩るようです。

自来也をやったことで、木ノ葉もお前に目をつけている。
 時間がたてばたつほど、向こうも何かしらの手を考えてくる…
 やりにくくなる前に動け。」

トビの言葉に、ペインは無敵であるから確実に九尾を手に入れると言う小南。

「…尾獣はあと二匹。八尾はサスケに行かせた。」

どうやら残っている尾獣はナルトの九尾を除けば八尾であるらしいことがわかります。
大丈夫か? という小南の問いに、サスケの実力を信用しているのか、保証すると答えるトビ。
風魔一族のペインに代わって、新しい女性のペインが登場します。

「小南、すぐに準備しろ。これから木ノ葉へ向かう。」

ペイン6人と小南あわせて7人の暁が木ノ葉を襲撃するのでしょうか。
ところで、本物はいない…というくだり。

「まあいい…あの程度の男ならいくらでも補充は利く。」

デイダラの自爆に巻き込まれ、死んだとされたトビについてのペインの発言ですが、
今回の女性の新型ペインの登場で、このペインの台詞中にある
“補充は利く”という意味が露<あらわ>になってきたように思えます。
もちろんこの発言は、トビに対してであって、ペインが――という意味ではありませんが、
しかしトビの欠損をペインとしてカバーできるという意味にも取れます。
言い換えれば、本体でないペイン(=本物はいない)をいくら倒しても、
補充は利くということなのかもしれません。