ミナトの同期、猿飛?

三代目の墓碑を前に語りかけるアスマ。
三代目の実の息子だったことが判明します。
そしてアスマの葬儀のシーン。木の葉丸はアスマのことを
アスマ叔父ちゃんと言っています。
叔父――木の葉丸の祖父である三代目火影の息子が二人いて、
兄にあたる方を伯父、弟にあたる方を叔父といいます。
つまり木の葉丸の父親の弟がアスマにあたります。


木の葉丸の父親の安否に関する記述はどこを探しても見当たりませんが、
少なくとも木の葉丸の周辺に父親の影はないようです。
戦死あるいは任務中で命を失ったか――
三代目やアスマも彼のことを振り返る描写がないことから、
非常に謎につつまれた人物でもあります。
立場的には三代目火影の息子です。
守護忍十二士であると同様に、親譲りの才能を開花させ、
何か特殊な立場にあったことは間違いないでしょう。
そして優秀であれば火影に推薦することだってできたはずです。


綱手の話によれば、三代目は自来也を火影にしたがっていた、といいます。
三代目と同期の水戸門ホムラ、うたたねコハルも
まずはじめに自来也に火影になるよう言いました。
そこで自来也が実は三代目の息子だったのではないか――
という推測がたつのですが、どうやら違うようです。


雨隠れ潜入前に綱手と語り合うシーンがあります。
そこで、自来也は自分は結婚してないこと、子供を持っていないことを明かしています。
ですから、自来也はどうやら三代目の息子ではない――ということが分かるでしょう。
これは年齢関係からも理解できます。
x年、享年68歳(誕生日後)でこの世を去った三代目。
この年、自来也は51歳の誕生日を迎えています。
ですから、その差は17歳であり順当に考えればありえないでしょう。
考えて見ればx年で68歳の三代目と28歳のアスマの親子関係が成り立つとすれば、
三代目40歳のときの息子がアスマになります。
上に兄弟がいると考えられることからも、アスマの兄はいるはずです。



――では木の葉丸の父親はいったいどうなってしまったのでしょうか?
アスマも三代目も木の葉丸の父親を口にしない――というのは、
その存在はないものとして扱っていると見なすことができます。
したがって、彼は死んでいるか、
あるいは死んだことになっているかのどちらかの可能性が高いでしょう。
もちろんストーリー上、その人物は重要ではないので徹底的に無視されている、
と解釈する仕方も正しいと思いますが、
もう少しだけその正体に関する手がかりを追ってみたいと思います。
アスマと10歳歳が離れた兄だとしましょう。
つまり、彼が生まれたとき三代目の年齢は30歳です。
x年、彼は38歳となります。
これは、サスケの母親であるミコトに年齢が近いことが分かります。
彼女は享年35歳ですが、x年では39歳です。
以前、四代目ミナトの同期としてミコトが十分有り得るという話をしました。*1
そう考えていくと、残った一人――坊主頭の尖った目をしている人は誰でしょう?


自来也が木の葉崩しの折に援軍として駆けつけたとき、
イビキの小さい頃を知っているかのようなことを言っていたので、
四代目の同期がイビキ――とする説があるようですが、
それは違うといえます。
なぜならx年のこのときイビキは28歳。
その13年前の年であるx-13年に四代目火影であるミナトが、
九尾事件を鎮めナルトを授かって、代わりにその命を落としているのです。
イビキはこのとき15歳。もし仮にミナトと同期なら、
ミナトは15歳で四代目火影でしかもナルトを授かったことになります。
さらにこれはカカシとたいして歳が変わらないことになります。
この可能性はほぼ0でしょう。

――坊主頭の子は未だ謎ですが、
それは同時にアスマの父親である可能性もあることを示唆しています。
前述の仮定、つまりアスマと10歳離れた兄弟で、ミコトと四代目が同期であれば、
アスマの父親は自来也の弟子であった可能性も高くなります。
逆に三代目が自来也に我が子を預ける形になるのも納得できます。


四代目の同期だと目されていたペイン六号体(正確には分からないが)が登場した今、
四代目の同期はまだまだ謎に包まれていますが、
その安否が明かされていないことは、
同じく安否が明かされない木の葉丸の父親を結びつけて考えたくなります。