566 『眼と獣』

.眼と獣

「振り落とされんなよナルト♪
 ここからが本番だぜなんと♪」

八本の尾を旋状に巻いて、回転を始める八尾。
まるで竜巻のように回転の勢いで、周囲のあらゆるものを巻き上げます。
その名も尾獣八巻き。木々が覆いつくしていた辺り一体は、
瞬く間に更地になってしまいます。

「ビー殿は早くも尾獣化したようだ!
 大きな八尾のチャクラを感じる!
 感知から見てると少し押されているようだ!」

本部もビーの尾獣化に気づいた様子。
戦況が劣勢であることから、応援に向かわせた方が良いと判断。
第四部隊があたっているマダラは五影たちが抑えています。
第一・第二部隊は敵殲滅まであと少し。
第三部隊は忍刀あと一人分。(おそらく鬼灯満月でしょう。)
第五部隊も多少もたついているとはいえ、優勢といったところです。
各部隊自分の持ち場を片付けたら、
すぐにナルトたちの増援に向かわせるようシカクは伝令します。

「倒れてんぞ!!」

尾獣八巻きに巻き込まれて、倒れている人柱力たち。

「杭で操られてようが何しようが関係ねェ!
 墨分身で卍固めだ!!」

この一瞬の隙をついて、ビーは封印にかかります。
八尾が口から蛸墨を吐き出すと、
みるみるビーの人型になり、人柱力たちを捕らえにかかります。
この《封印術・億怒端数煩流奴》は相手を捕らえた後、
3カウントで墨が固まり封印の術式を完成させるもののようです。

「動けなくしてから胸の杭を引き抜けばいい!!」

と八尾。うまく相手を捕らえ3カウント。
――しかし、尾獣化をさらに進め、
小さい亜尾獣状態となった人柱力たちによって、
あっという間にホールドを解かれてしまいます。
全員突撃で襲い来る人柱力たち。
七尾の《蟲食い》、二尾の《猫爪》と続いたあと、
六尾の強アルカリ攻撃《蛭間》、三尾の《珊瑚掌》、
四尾の《花果山》と続いて攻撃を受ける八尾。

「ヤバイ…!
 こいつらが今の状態で尾獣化できるとは思わなかった!
 ナルト。ここは一旦引いて立て直すことに…」

さすがに危機感を抱いた八尾ですが、慎重になるには時既に遅く、
とどめに完全尾獣化した五尾の《角折り》という
犀のような突進攻撃で大打撃を受けてしまいます。
一緒に吹き飛ばされたナルトを狙って詰め寄るトビ。

「同じ人柱力でも六対二では分が悪そうだな。
 この手が触れたらオレの勝ちだ…。」

不意を突かれ完全にトビに捕らえられたと思われた瞬間、
ガイとカカシがかけつけてきます。
おそらく残る忍刀をすでに捕らえたか、
あるいは残る隊員たちに任せて飛んできたと見えます。
そして、押っ取り刀でかけつけてきたかと思えば、
そこはさすが、実体化の瞬間を狙った奇襲を狙っていたのです。

「二匹増えたところで何も変わらん。
 オレの持つ瞳力と尾獣の力の前ではな。」

と吐き捨てるようにトビ。

「こっちにも写輪眼がある。」

「そして木ノ葉の気高き碧い猛獣もな!」

カカシとガイも負けてはいません。

<追伸>
人柱力たちもいよいよ本領発揮ということで、
彼らのことについて順次まとめていこうと思います。
【人柱力と尾獣(資料版)】*1というところで更新しますのでよろしくお願いします。