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1.元渦の国のくの一
「確か元渦の国のくの一で…」
「ああ…性格と忍術はうずまきクシナそっくりだ。」
ナルトの母親であるうずまきクシナ。
元渦の国のくの一であり、
幼少は赤毛でおてんば男の子のようだったけれども、
大人になるにつれて美人になった…
と自来也と綱手の話の中に出てきました。ところで、
- 元は渦の国にいたくの一
- 元は渦の国だったところのくの一
2通りの取りかたが出来ます。
前者は渦の国がまだ存在するかもしれないことを、
後者は渦の国はすでに過去のものであることを意味します。
英語版ではどのようにとらえているでしょうか?
“A female ninja of the former whirlpool country...”
つまり、元は渦の国だったところのくの一、ととらえています。
この解釈に従って、クシナおよび渦の国について考えます。
2.クシナ
「赤毛でおしゃべりでおてんばで、まるで男の子のようだったのォ…」
「クシナも大人になって美人になったが、ナルトの顔は父親似だな。」
この会話からこの二人がクシナが少女だった頃と大人の女性になった頃を
知っているらしいことが分かります。
したがって少なくともクシナは木の葉の里に10年ほど関わりがあると考えてよいでしょう。
ここで、ナルトと同期のキバ、サスケ、シカマルの母親の年齢の平均を仮にクシナの年齢とします。
ここで、三忍が51歳の誕生日を迎え第一部開始でもある年において、*1
これらの人物が誕生日を迎えたときを考えます。
名前 | 生年月日 | 闘の書における年齢 | 年で誕生日を迎えた時の年齢 |
犬塚ツメ | 年8月12日 | 36歳 | 36歳 |
うちはミコト | 年6月1日 | (享年)35歳 | 39歳 |
奈良ヨシノ | 年2月24日 | 36歳 | 35歳 |
この3人の母親の年における年齢の平均は36.666…歳およそ37歳ですので、
- 年で誕生日を迎えたクシナの年齢を37歳と仮定します。
このとき綱手、自来也は51歳ですので、クシナ37歳と仮定した場合、その年齢差は14歳ほどです。
綱手や自来也がスリーマンセルで行動していた時期、雨隠れで半蔵と戦った頃は
かなり若い頃だといえるでしょう。仮に三人が20歳頃だとしてこの当時のクシナは6歳です。
クシナが20歳になった年、綱手、自来也34歳であり、この年は年で、
完全に戦争が終結していると見なせる年までは年号にしておよそ4年の開きがあります。
つまり、クシナが幼少のときも成人したときも忍界大戦真っ最中だった可能性が高いといえます。
3.元渦の国、クシナが木の葉に来た理由
さて忍界大戦真っ最中、彼女が木の葉にやってきた理由は何でしょうか?
元渦の国という口調から、元々あった渦の国が現在ではなくなっていると考えられます。
渦の国と言うくらいなので、海に近い国だったと言えるでしょう。
ところで火の国は海に面しています。これらのことから、以下のことが推測されます。
- 渦の国があった場所は現在の火の国の領土となっている。
また自来也の発言からは、
渦の国が火の国の領土になった時期と、クシナが木の葉の里に来た時期は近い
ことが言えます。理由は二つあります。
一つ目に、仮にその当時、渦の国が完全に火の国に属して十分な時期が経った頃だった場合、
火の国に属する地域名で『くの一』を形容するはずです。
〈元渦の国〉というのは〈沖縄〉を〈元琉球〉といったり
〈東京23区〉を〈元東京市〉と言っているのと同じだからです。
二つ目にこのような言い方をするということは、
すでになくなった〈渦の国〉と〈うずまきクシナ〉が関連付けされているからだといえます。
渦の国が火の国の一部となって間もなく、今までよりもたくさんの渦の国の人が
木の葉の里にやってきたことでしょう。
自来也がうずまきクシナを知った時点もこの時期で、
クシナが渦の国のあった場所から木の葉の里にやってきたことが
鮮烈な印象として自来也に残っているためと考えると自然だと思われます。
このように考えた場合、クシナが木の葉にやってきた理由、つまり
- クシナは渦の国の忍から火の国の忍になったこと
であることに帰結しているように考えられます。