実体をつくる――というように、そのチャクラ体である影分身は、
物体に干渉することができます。
チャクラ自身がエネルギーであり、
影分身が存在する空間がこれによってエネルギーをもつと解釈すれば、
物体を押したり引いたりすることも頷けます。
さらにこのエネルギー体は意志をもって自由に活動できます。
というわけで、術者のエネルギーを分割する、
という点でこの影分身が実体となることには合点がいきます。

1.影分身の実態

35巻でカカシがナルトの修行に影分身の導入を説明する際、
影分身が経験したことは術者のもとに戻ると、影分身体が経験したことがそのまま
術者に反映されるというような趣旨のことを言っていました。
おそらく、影分身を構成するということは、術者と同じような
意志をもったエネルギー系をつくることであり、
コンピューターとなるチャクラと燃料となるチャクラを必要とすると推測されます。
術を解くとはそのエネルギー体の中の一部分のエネルギーを使って記憶、
CDやDVDみたいに書き込みをするようなものだと思われます。
さらに容姿などを似せる等、分割されたエネルギーはいろいろ余分なことに使われるはずですから、
オリジナルに劣るというのも幾分か納得できます。

影分身は空間がエネルギーをもって動くと解釈すれば、
透明っぽい容姿になると思われますが、(岩忍の迷彩隠れみたいな)
色がしっかりついていることや、相応の重力をもっていることから、
空間を考えられないくらい圧縮しているか、
その空間の重力ポテンシャルを捻じ曲げたのか、
時空間忍術なんてのがあるくらいなのでこの辺は割愛します。(^_^;)

2.影分身が消えて術者に戻る

さて、解釈しがたい問題は何かというと、
そのエネルギー体が何かをきっかけに消えることができる(=術を解く、やられるetc)ことです。
しかもそのエネルギー体が術者に一瞬で戻ってしまう!
この辺は原作の中では説明が希薄なような気がします。
そこで、NARUTOの世界観に則って、いったいどうやってこの現象が起こるのか考えてみます。

術を解く、ポンと煙が立ち昇り、いかにも忍者らしい演出とともに影分身体は一瞬で消えてなくなります。
今までそこに存在していたものが一瞬にして消えてしまう――というのは、
時空間の話を抜きにして語れないところでしょう。
時空間――といえば、様々なことが思い起こされますが、口寄せの術も時空間忍術です。
エネルギー体を呼び寄せること、これはまさしく口寄せの術に似ている。
別のところにあるものをパッと出現させる。
ただ、影分身の場合は巻物を開いたり、印を結ぶなどの動作はいらず、
影分身が術を解くなどの動作がなくても、やられてしまう(=影分身内部のチャクラを乱される)
と勝手に術が解けることから、影分身がつくられるときに消えたら自動的に口寄せできるようにつくってある、
あるいはナルトがあまり考えなしに使っていることから、つくる途中にどうしてもそういう仕組みになる
と考えられます。

.

結論として、影分身一体にしても、結構込み入ったチャクラ体だと考えられますから、
それを一瞬にして練り上げるとなると

  • 意外に影分身の術って難易度高くない?

ということです。(笑)