二尾の人柱力であるユギトが、
角都、飛段に追い込まれたシーン。
暁である彼らを相手に、決死の覚悟を決めて啖呵を切ります。

「雲隠れの二位ユギトの名にかけて殺す。」

この「二位」は、順位なのか苗字なのか分かりません。
ところが、英語版ではこれを、

"I will stake my name Kumogagure's second best,Yugito. And kill you"

と完全に自分自身が順位二位だと言い切っています。
つまり彼女は(雲隠れの「二位ユギト」)でなく、(雲隠れの二位「ユギト」)というわけです。
彼女は雷影に近い地位にいた…ということでしょうか?


ところで、雲隠れといえば、
その昔、その忍頭(おそらく雷影とは別の重要な役職だと思われる。)が、
血継限界である白眼の秘密を暴こうと、日向の者を誘拐しようと狙い、
返り討ちにあってしまった…という事件がありました。
このとき、雲隠れの里は日向家当主の首を要求しました。
他里に忍び込んでおきながら、戦争をちらつかせて、
和睦まで要求するとはいい度胸です。
その度胸にやられたのか、木の葉は戦争を回避するために、
日向家の当主ヒアシと瓜二つのヒザシの首を差し出すように、
日向家に伝え、ヒザシの意志もあって、当主ヒアシは断腸の思いでこれを決断した。
というエピソードがありました。


雲隠れは最初から当主の首が目当てだったのでしょうね。
五大国の一つ雲隠れの里の忍頭なる人物がそう易々殺されるわけはないでしょう。
つまりこの忍び込んだ人物は、殺されることが前提の下忍あるいは罪人の忍だった。
そしてうまく交渉は成功し、雲隠れはヒザシの首を手に入れたわけですが、
施された特殊な封印術を解除することができたのでしょうか?
そして、白眼の秘密を手にいれたのでしょうか?
そのあたりは依然謎に包まれています。


話は逸れましたが、雲隠れの二位、つまりNO2というのは忍頭で、
本当の忍頭が「ユギト」だったかもしれません。
(データブックに、忍頭の記述がありますが…。)
あの自信に満ちた表情や、里の名前をつけて自分の名を名乗るところから察するに、
人柱力であるがゆえに、迫害されていたかもしれませんが、
自分の里に誇りを持っている表情でした。
そして人々の信望も厚かったのでしょうか。
尾獣を宿す者として忌み嫌われる人柱力ですが、
我愛羅のように、信望を集めてしまえば、強大な力も相俟って
一気に里のトップに躍り出ることができる存在なのかもしれません。