だいぶ遅くなりました...
う〜ん。なかなか時間が取れないものです。

第七班の復活!
反撃の狼煙です!

631『第七班』

1.第七班(1)

「…誰!?」

突如駆けつけた得体の知れない人物にサクラは驚きます。

「オレは波風ミナト
 爆発に備えて……」

十尾の尾獣玉を海に空間移動させたというミナト。
直後、解き放たれた巨大なエネルギーが
一帯に爆風と衝撃を与えます。
金髪の人物が穢土転生によって
甦った人物であることを確信したサクラ。
その眼差しを察して、ミナトは、

「安心して。
 君達の味方だよ。
 ナルトを回復してくれて、
 ありがとう。
 …ナルトの彼女かな?」

と"ナルト"を知っていることを添えて、
自分が味方であることを受け入れてもらうために
ひょんな事柄を訊ねます。

「う〜〜〜〜ん、うん?うん!
 まぁ…そんな感じだって…ばぁ!」

と強がるナルトを

「アンタは黙ってなさい!!
 しゃべる気力も温存!!」

と強烈なツッコミが入ります。

「…イデデ…。
 回復どころかダメージ食ってんだけどもよォ…!」

とナルト。

「その分割増しで回復したげるわよ!!」

とサクラ。
その様子を見て、若干自分の妻に似た何かを感じたミナト。

「息子をお手柔らかに願います…。」

とだけ伝えます。
穢土転生された歴代の火影たちが
この戦場に駆けつけてくることを
事前に察知していたナルト。

「ミナト…。
 相変わらず速いの!」

三代目火影猿飛ヒルゼン

「四代目。貴様、ワシ以上に瞬身使いよの。」

と二代目火影・千手扉間。

「よーしィ。
 始めるぞ!!」

と初代火影・千手柱間がそれぞれ登場します。
いったい、誰が彼らを甦らせたのか――
その質問に、ヒルゼンが答えます。

大蛇丸がワシらを呼んだのじゃ。
 さっさとこの戦争を止めねばな。」

ヒルゼンが答えます。

「まだまだ増援いるんだけども、
 ちょい遅れてるみてーだな。」

と心なしか嬉しそうなナルト。
嬉しそうなのはナルトだけではありません。

「待っていたぞォー!!
 柱間アアア―――!!!」

旧友の登場にマダラもはしゃぎます。

「お前は後!!!
 まずは十尾を止める!!!」

しかし、柱間は旧友にかまうよりも先に、
十尾をなんとかしたい様子。

「フッ…。相変わらずな奴だな。
 やはりあいつとは噛み合わん…。」

と少し落胆するマダラ。

「だって、こっち走って来てるし…」

旧友にかまいたいのは山々ですが、
十尾の脅威を取り除くことが急務に想われます。

「ナルト。よくやってくれたね…。
 少し休んでなさい。
 友達も直に来る…
 彼も味方だよ。」

とミナト。
ナルトはその言葉に、
サスケがどういうわけか味方であることを確信します。

「二代目、三代目。
 私の前へ。」

と突如、ナルトと同じように、
九尾チャクラの衣をまとったミナト。
ナルトを通じて九尾からチャクラを供給したのでしょう。

「まさかと思ったが、ミナトまで…!」

と九喇嘛。

「なっ! なっ!
 オレの父ちゃんスゲーだろ!!?」

とはしゃぐナルトに、
もう"ダチ"の九喇嘛は

「そんなことはお前より分かっとる!
 このワシを分けてでも
 封印しきった男だ!」

と笑みを浮かべます。

2.第七班(2)

すでに飛雷神の術式は終えたミナト。
最強の封印術《四赤陽陣》より、
柱間が《仙法・明神門》にて
完全に十尾を封じ込める《封十》を繰り出します。

「アレが四紫炎陣の何十倍も強いという…。
 火影級の忍が4人いないとできん結界だ!」

とガイも、十尾すら封じる
目の前の赤い強固な封印結界に舌を巻きます。

「ずいぶん遅かったじゃねーの。サスケ!」

目を丸くするサクラを傍目に、
駆けつけてきた戦友にそう言葉をかけるナルト。

「サスケ…くん…?」

唐突な登場に、サクラは息をのみます。

「……。
 サクラか…。」

とサスケ。

「サ…サスケくん!!
 (え!? 何で!?)」

訳が分からないといった感じのサクラ。
しかし、以前会ったときとは違う
何か温かい雰囲気を携えています。
彼を見て、同期の忍たちが駆けつけてきます。
もちろん敵対関係であったので、
そうそう受け入れるような構えではありません。

「相変わらず、やかましい奴らだ…。」

と一蹴するようにサスケ。

「何で、サスケくんがここに…?」

サクラの質問に、サスケは答えます。

「色々あったが…、
 オレは木ノ葉の里を守ることに決めた。
 そして……、オレが……、…火影になる。

と心変わりを宣言。
しかし、当然その変わりように周りはついていけません。
しばらく唖然とします。

「ごぶさた抜け忍がいきなり帰ってきて、
 ギャグかましてんじゃねーぞ!!
 火影の意味分かってんのかゴラァ!!」

とキバ。

「…お前に何があったか知らねーが…、
 ありえねーんだよ、そんなこと…。
 お前…、自分が…。」

とシカマル。

「今までの事がチャラにできると
 思っているのか。」

とシノが続けます。

「ああ…。チャラにはできないだろう。
 だがお前らが、オレの事をどう思うかは関係ない。
 今までの影達がこの状況を作った。
 だからオレが火影になり里を変える。」

とサスケは答えます。
それが自分なりに考えて導いた答え。
兄の想いを汲み、何が本当に大切なのか、
闇の中から見つけ出した光を
拒絶せず受け入れた先の結論です。

「"火影になった者"が皆から認められるんじゃない。
 "皆から認められた者"が火影になるんだ。」

イタチの言葉を思い起こすナルト。
そして頷きながら、サスケの隣に並びます。

「火影になるのはオレだってばよ!」

とナルトは力強く言います。

「そんなに火影にあこがれてくれるのは嬉しいが、
 お前らゆっくりし過ぎぞ!!
 今のうちにチャクラを練れ!
 一斉攻撃でアレを倒す!」

と柱間からお叱りを受けます。
思い出に浸るのは後。
今は切迫したこの状況を打開しなければならない。

「回復ありがと。サクラちゃん!
 今度はサクラちゃんが休んでくれ。」

とサクラに背中を見せながらナルト。
しかし、サクラには並々ならぬ想いがあります。

「私が2人に届かないか弱い女だと思ってる?
 三忍の綱手様だけ弟子の鍛え方が
 下手なわけないでしょ…。」

とサクラ。
いつも守られてるだけの自分はイヤ…
二人を――みんなを守るために会得した大きな力。
それを今こそ発揮すべき時。

「もう少しなの…。
 もう少しで溜まりきる。
 …本当の力がやっと出せる。
 私だって第七班。
 そして三忍の弟子の一人…。」

サクラもナルトとサスケに並びます。

「よっしゃ!! 第七班。
 ここに復活だってばよ!!」

思いがけず復活した第七班。
彼らの強力な反撃が始まります。