546 『新旧影対決』

すみません。遅れましたm(_ _)m

.新旧影対決

巻物を口に加えじっと忍連合の忍を見据える男。

「この方はオレ達雲隠れの血継限界磁遁使いのトロイ!」

雲隠れのトロイ。
磁遁の使い手だったようです。

「雲隠れにも磁遁の使い手がいたのか!?」

と驚く砂隠れの忍。
磁遁といえばかつて砂隠れ最強と呼ばれた
三代目風影の砂鉄を自在に操る忍術が
記憶に新しいところです。
後に明かされますが我愛羅の父や
おそらく我愛羅も磁遁の使い手。
この忍がそう考えるのも不自然ではないですが、
砂隠れ特有の術かと思いきやそうではなかった模様です。
トロイの磁遁は触れた対象に磁力を与える
強磁性体に変えてしまう)というものです。
うまく磁性と磁場を操ることができれば、
相手を引きつけたり遠ざけたりすることも自在でしょう。
トロイの攻撃をかわせずに
術を受けてしまった砂隠れの忍。
間一髪のところをナルトが螺旋丸で叩き伏せます。
白ゼツが忍連合の部隊をかき回してることについて
ビーは雲隠れの忍と二、三やりとりした後、
ナルトとともに歩を進めます。


一方先代影達と対峙する我愛羅とオオノキ。

「これ以上退がる訳にはいかん!
 この辺で迎え撃つしかなかろう!」

援軍を待っていたか、作戦のためか、
大隊を少しずつ退かせていましたが、

「まずはワシら二人で遠距離攻撃じゃぜ。
 敵の出方を見る!」

と仕掛けていくつもりのようです。

「ゆっくりと後退していたが、
 どうやら腹を決めたようだな。」

二代目土影たちも我愛羅たちの出方を伺って、
同じく慎重になっていた模様です。

「他里の者ならともかく、
 自里の忍と戦わされるのは忍びない。
 この術で我らを縛った大蛇丸とかいう若造め!
 後で覚えてやがれ!」

と流石に影とあってか、比較的好戦的と思われる二代目水影の
自里やその仲間達に思いを馳せる発言に、

「お前とは気が合わなかったが、
 それだけは同感だ。」

と二代目土影も続きます。

「そう悲観する事はない。
 里の子達は成長し先代のワシらを越えてくれるハズだ。」

と三代目雷影、エーの父親。

「ならいいがな…」

と四代目風影、我愛羅の父親も続きます。

「来るぞ…。まずは二人。」

二代目土影の言葉が聞こえるか否かくらいの時に、
目前に砂の大波が迫ります。

「おおすごい。砂の波だ!
 どこの里の忍の術だ!?」

とさすがに戦い慣れしているのか、
目前に迫る危機に平然とするよりも嬉々とした様子の
二代目水影を尻目に四代目風影は我が子
我愛羅の術であることをすぐに見抜きます。

「(これは守鶴…一尾の力…。
  すでに狸寝入りの術をやってきたか!?)」

応戦する四代目風影も目元に隈取が入り、
砂金の大波で我愛羅の砂波を相殺します。

「砂金は砂よりも比重が重い…。
 この砂に砂金を混ぜ込んで砂の動きを鈍くできる。」

と四代目風影。
一尾守鶴の暴走のときも、
このように守鶴の砂の術を止めていたようです。
砂の雲に乗って現れた我愛羅
砂中から砂の手を使ってけん制したところに、
すかさずオオノキが塵遁を使って畳み掛けます。

「ずいぶんと長生きしたなオオノキ。」

そう言って同じく塵遁をぶつけてくる二代目土影。
塵遁同士がぶつかって辺りには瞬く間に大穴が開きます。
お互いの力を確かめ合い、相手を見据えます。

「塵遁って事は…まさかアレが弟子のオオノキのガキか!?
 ずいぶんタイムスリップした気分だぜ。」

二代目水影もオオノキのことを知っているようです。
しかしそれは幼少時代の様子。
すっかり老け込んだオオノキを見て吃驚といった感じです。

「父さま…久しぶりです。」

我愛羅。砂の手を解き、
前よりも砂の力を強めた我が子の成長を確かめながら、
四代目風影は訊きます。

我愛羅。守る鶴はどこだ?」

尾獣がどうなっているか、
暁のことなども全く知らない様子の四代目風影。

「そいつはもういない。
 オレはもう…父さまの作った人柱力ではない。」

孤独に呑まれ、狂気と化して、
ただ復讐だけを考えていた日々。
そしてその原因をつくった人物。
複雑な表情で我愛羅は言い切ります。
何かのすれ違いがあったのだろうと、
そう予感させるような二人のやり取りです。