496 『再会九尾』

ジャンルは異なりますが、
四象封印の記事についても併せて二部構成とします。
前半は【八尾と九尾6・四象封印解放】*1

1.四象封印(1)

ナルトは二重四象封印による八卦の封印式によって、
九尾のチャクラを体内に封印しているといいます。
このことは、過去の記事*2,*3でも触れました。
そのうち【九尾チャクラとの融合と渦】(*2)によれば、
媒介変数θを用いて表される螺旋曲線を考えたのでした。



【図1】
\(x \\ y \)={\theta} \(cos{\theta} \\ sin{\theta} \)

さて496話『再会九尾』では、
九尾の檻の封印がナルトの腹の封印式と連動して、
中心から螺旋状に開かれていく様が描かれています。
四象封印とはどんなものなのか、
その様子からある程度推測してみましょう。


ここで檻の封印は螺旋上に節を持っていることに着目します。
節とはここでは、螺旋上の二点を結ぶ線分のうち
次の定義にしたがうものとして考えます。




ある一定の速度で同じ螺旋状を運動する2点A,Bを考え、
その2点A,Bがつくる線分AB

つまり図示すれば次の【図2】の様になります。



【図2】

点Bが原点にあるとき時刻t=0とします。
適当なα(α>0)を用いて、
ある時刻tにおける点Aと点Bの座標は、次のように与えられます。

点A:\( x_A \\ y_A \)={t} \( cos{t} \\ sin{t} \)
点B:\( x_B \\ y_B \)=({t-\alpha}) \( cos{(t-\alpha)} \\ sin{(t-\alpha)} \)

この節をある一定の時間間隔毎に連続して描いていくと、
次のようになります。(門の中心、封の紙が貼られていた場所と同じ。)


【図3】

また条件の違い(=αの違い)によっては次のように、
線分ABが自分が運動する螺旋と交わる形となり、


【図4】

その包絡線の中に別の新しい螺旋がうまれます。


【図5】

2.四象封印(2)

【図5】のようになるα(複雑になるので条件式は割愛)を考えると、
四象封印の全体像が見えてきます。
【図1】はこのαが特別なときを表しています。
線分ABの軌跡が描くように緻密に練りこんでいった(=封印をかけた)
とすればあの檻には【図5】のように封印のチャクラの壁が
存在していたと考えられます。(描かれていませんが…)
さらに八卦の封印式ではこの四象封印が二重に施されているのだとすれば、
【九尾チャクラとの融合と渦】(*2)で考えたように、



【図6】
\( x \\ y \)={\theta} \( cos(-\theta) \\ sin(-\theta) \)

の−θ方向も考えるべきでしょう。
こちらも【図5】のようなαを考え(線対称なので条件は一緒)、
最終的にθを正負方向で重ねた八卦の封印式での、
九尾とナルトを隔てているチャクラの壁(=檻)の様子は
次のようになると考えられます。


【図7】

九尾のチャクラが漏れ出す(=封印が緩い)ということは、
この網目が粗くなると考えられます。
この封印式を上述のモデルで考えた場合、
線分ABの時間間隔が大きくなれば網目は粗くなっていきます。
一方で必要最小限であれば、中央の噴出し口からチャクラを取り出せれば十分で、
より網目を細かく緻密にしてもいいでしょう。
そこは四代目火影波風ミナトにより絶妙な按排が与えられたと考えられます。