472 『水牢の死闘』

記事がだいぶ遅くなりました。m(_ _)m
ビーVS鬼鮫…なかなか白熱していますね。

.水牢の死闘

「まるで…半分だけ魚のようになった人間…
 イヤ人間のようになった魚…?」

鮫肌と融合した鬼鮫の姿をビーはこう評します。

「…息がもたないのに説明が長いよっ!
 半魚人…だよっ!」

とサブちゃんは的確に言い直します。
ビーはサブちゃんとポン太が溺れるのを防ぐため、
またバージョン2まで尾獣の力を解放。
鬼鮫のスピードに負けないように急ぎますが、
しかし行けども行けども水牢からは出られません。

「先が見えねェ! スゲー水の量だ…。
 どんだけ〜〜〜〜〜!」

この状況をビーの内なる八尾が見抜きます。

「うぜーラップかましてる場合か!
 あの半魚人を中心にしてこの水も一緒に移動してやがるんだよ!
 気づけ! それに奴の方が水中では速い!
 しかも半魚人ってぐらいだからたぶんエラ呼吸だ!
 ただ逃げてもいずれ殺られるぜ。」

水牢も鬼鮫の動きにあわせて動くようで、
こうなると鬼鮫がビーを追いかけている限り、
ビーは常に水の中にある状態になってしまいます。
この状況を振り切るには、

  • 鬼鮫の動きと反対方向に進み水牢から出る。
  • 同方向に進むが鬼鮫よりも速く動き、水牢から出る。

の2つ。後者は状況的に無理と判断。
ビーという人柱力こそ暁である敵の目的。
そのことを利用してビーがデコイとなり、前者の手段を用いて、
サブちゃんとポン太をまず水牢の外から出そうとビーは決意します。
しかし予想に反して鬼鮫は二人へ追撃しようとします。

「八尾は生け捕りがルールですが――――
 こいつらの生死は関係ありませんからね!」

反射的に気づいたビーは引き返し、鬼鮫の追撃を阻止しようとします。
しかしこれこそ鬼鮫の狙いでした。
逃げられない間合いに引き込んでの攻撃を狙っていたのでしょう。

「かかりましたね!」

ビーは鬼鮫の間合いに入り、危機的状況。
しかし接近際、ビーは形態を変化させて八尾の吸盤の足(尾?)を
鬼鮫に絡みつかせてその攻撃を無効化します。

「そう何度も…タダでは…チャクラやんねーよ!
 バカヤロー! コノヤロー!」

その隙にサブちゃんとポン太が水牢から脱出。
しかしビーのチャクラは鮫肌と融合した鬼鮫との接触で確実に奪われていきます。
チャクラが奪われれば、無呼吸状態を続けられない――

「いいアイデアでしたが私の体に触れている以上、
 チャクラはどんどんなくなっていきますよ。」

チャクラを吸収する様子を鮫肌と融合している鬼鮫は我が身に感じます。

「“鮫肌”が喜び震えるのが分かる…。
 大好物のチャクラをついに見つけてしまったようですね。」

この膠着状態では明らかにビーは弱っていくだけ。
ビーはゼロ距離から雷犂熱刀<ラリアット>へ持ち込もうとしますが、八尾が止めます。

「よせ! 水中でこいつの動きには勝てねーよ!
 さっきのタコ足のやつでさらに警戒もしてやがる!
 ここは一旦逃げろ! アレを使え!

一方の鬼鮫は煮るなり焼くなり好きにできる立場。

「“暁”で私ほど生け捕りのうまい者はいなくてねェ…
 この水牢鮫踊りの術…生存できるギリギリまでチャクラを削る。
 加減を見極めるのが面白いんですよ。
 まあたまに失敗することもありますがね!」

しかしここでビーは思わぬ反撃。
墨を口から吐き出します。
八尾の言う“アレ”とはこの墨のことでしょうか。

「この“鮫肌”と融合した私の体はチャクラを肌で感じ取る…。
 チャクラもそろそろ底をつきそうですね。」

しかし墨による目晦ましの効果も、
まるで蜘蛛の糸にかかった餌を感じ取るように
水中でチャクラを感じ取る鬼鮫には皆無。
ビーはすぐに追いつかれ、体力が切れ掛かったところで
鬼鮫からとどめの一撃をもらいます。

「今行くよっ! ビー!」

解かれた水牢。ビーがやられたのが見えたのでしょう。
サブちゃんが加勢にいこうとします。

「八尾もあっけなかったですね…。」

魚人化を解いた鬼鮫

「またチョロチョロされて尾獣化されても厄介ですからね…。
 念のため足を斬ておきますか…。」

そういい鮫肌を振りかぶろうとした鬼鮫

「オレのチャクラもほとんど持っていきやがって!
 くそ! ビー起きろ! マジヤベーぞ!!」

ビーを急き立てる八尾。絶体絶命と思われた瞬間――

「ギギギィ…」

なんと鮫肌が地面に這いつき、鬼鮫に逆らいます。

「どうしたんです?」

これには流石の鬼鮫も少し怪訝な表情を見せます。
――と突然、柄を握る鬼鮫の掌を棘で貫き、
全身の棘を極大に逆立ててビーを守るように立ちはだかる鮫肌。
鮫とはいうよりはもはや棘皮動物(ナマコ+ウニ)のような姿。

「まさか……八尾に懐くとは…
 そいつのチャクラがそんなに気に入りましたか…“鮫肌”。」

飼い犬に手を噛まれたという表情を浮かべる鬼鮫は少し不憫。
しかも鮫肌は柄をのばして吸収したチャクラをいくらか分け与えようとします。

「私から奪ったチャクラを!」

正確にはビーから奪って鬼鮫のものになったチャクラを
分離した際に鮫肌が受け継いだものという意味合いでしょうが、
このままでは今までの戦闘が無駄になるどころか、
いっきに形成が悪化すると判断した鬼鮫は素早く近づき、
鮫肌を蹴り飛ばします。
少しチャクラをもらったのか意識を取り戻し起きようとするビー。

「ちょうどいい…お互い武器を交換といきますか?」

地面に突き刺さっているビーの刀に手を伸ばす鬼鮫

「ふむ…この刀…
 キレーにスパッと斬れそうですね!!」

振りかざされた兇刃。ビーはまたしても危機ですが――