460 『サスケ包囲網』

さてお盆も明け、ナルトも急展開となって参りました。

1.サスケ包囲網(1)

「皆でサスケを捜してみよ〜〜! オ―――!!」

と間が抜けた調子で五影を挑発するゼツ。
いったい彼の目的は何でしょうか?
サスケは霧隠れサイドでは白と再不斬を倒した奴と認識があるようですが、
岩隠れではすでに暁の一人と認識されている様子。

「サスケがここに…。まさか……。」

とダンゾウはサスケの行動から何かを察するかの様子。

うちはサスケはどこだ!? ハッキリ答えろ!!」

しかし一番反応したのは雷影でした。
ゼツも驚くほどのスピードで接近し、首根っこを引っつかみます。
答えないなら容赦しないとの言葉に、ゼツは、

「しょうがないなぁ…。じゃあヒントでも…。」

と言いますが、雷影は何故か言いかけたゼツの首を潰します。

「何も殺す事はないでしょう!
 捕まえて尋問すれば“暁”の情報が手に入ったかもしれないのに…!」

と水影から反論を受けますが、
ゼツから情報を引き出そうという気はあまりなかったのかもしれません。

「オキスケ、ウラカク。すぐにサスケを捜すように命を出せ。
 それと第二戦闘態勢を発令だ。」

侍たちもサスケ討伐に加わるようです。

「霧の隻眼。お前は火影を見張ってろ!」

そう青に言い残すとシー、ダルイを引きつれ壁を壊し、
サスケに向かってまさに猪突猛進といった感じで突き進む雷影。


その頃――。

「話でもどうだ? うずまきナルト。」

と突如として現れたトビ。

「いきなり螺旋丸か…。効かないのは知ってるだろ?」

不意を突かれたナルトは螺旋丸で応戦しようとしますが、
簡単に避けられてしまいます。そこへヤマトとカカシが加勢。
ヤマトの木遁の術でトビを捕らえます。

「そう簡単にナルトに手は出させやしないよ。うちはマダラ!

半分鎌をかけるようにカカシは言います。

「だったらさっきのオレのセリフは聞いてるだろ。
 このうちはマダラには一切の攻撃は通用しないと。」

さもありなんと言いたげに、自らをうちはマダラと名乗るトビ。

「アナタが身体を消しているのか霊体化しているのかは分からないが…
 ナルトを掴まえる時は体を実体化する必要がある…。
 でなければナルトを掴む事はできない。だからそこを狙う。
 もうここはボクのテリトリーだ。」

あらゆる攻撃がトビの身体をすり抜けてしまうことをヤマトは、
透明化あるいは霊体化と捉えています。

「ククク。オレは別にカンタンにいくとは思ってないよ。
 オレにも計画ってのがある。それよりも今は話がしたい。」

この状況にあっても余裕という感じの様子のトビ。

「話だと?」

カカシはトビを警戒しつつも、得られる情報を探り出そうとする姿勢です。

「そうだ…。ペイン長門を裏切らせたものは何なのか?
 ナルト……、お前に興味ができた。」

それに対してナルトは、

「そんなのはどうだっていい!! てめぇはサスケをどうするつもりだ!?
 サスケの事を教えろ!!」

とサスケのことについて問い詰めます。
少し考える素振りを見せたあと、トビの写輪眼が見開かれます。

「いいだろう。なら話してやる……。
 忍世界の憎しみ・恨みに骨の髄まで侵された男。うちはサスケの話を!」

2.サスケ包囲網(2)

大勢の侍たちが自分たちを狙っていることを感知する香燐。
数も多く、見つかるのも時間の問題。
侍達の様子を窺うサスケたち。彼らもチャクラをコントロールし、
武器状にまさしく形態変化させています。

「オレは今…イラ立ってる。来るなら手加減はできそうにない…。」

迎え撃つことにしたのか、突如侍たちの前に姿をあらわすサスケ。
侍たちはサスケめがけてかまいたちのようにチャクラを飛ばしますが、
サスケは全て弾き飛ばします。
重吾の勧告もあって、ダンゾウの居場所を感知しようとする香燐ですが、
突如サスケから禍々しいものを感じます。

「あいつ…オレにはあれだけ殺すなって言ったくせに…!」

冷酷非情に侍を斬り伏せていくサスケ。

「サスケのチャクラが…違う…。
 今までのサスケじゃ…ない…。
 呪印状態2の時より……濃いなんて…。
 それに…冷たい。」

毒気に中てられたように香燐は身震いします。
目元にはその邪悪さを表すように隈が出来ています。

「多くのチャクラをどんどん消してるチャクラがあります!
 おそらくそれがサスケのチャクラだと!」

シーのチャクラ感知を頼りに、
猛烈にサスケとの距離を詰めつつある雷影たち。
ついに標的の真上まで来ます。

「何か来る。でかい!」

香燐がチャクラを感知したその刹那、
轟音とともに天井が崩れ、岩雪崩の中、雷遁を身に纏った雷影が現れます。

「小僧! 憤怒の恐怖を教えてやる!!」