424 『決断』

1.決断(1)

負傷者を癒すカツユの分裂体。
暗部4人に四方を守られ、遠隔でチャクラを懸命に送り続ける綱手
それを後目にダンゾウは自分の野望のため、
“然るべき犠牲を払わせる”ために地下へと身を潜めます。

「この騒ぎに乗じて綱手の監視の目を逃れることが出来たのは幸いだった。
 “暁”も役に立つものだ…」

暁の侵攻を自分が火影になるために利用しようというのです。

「これで綱手時代は終わる。
 だが“暁”に九尾をくれてやる訳にはいかぬからな。
 その可能性は排除した。」

連絡蛙を殺したのも、ダンゾウの手筈だったわけです。
九尾はいずれ自分が火影になったときの木ノ葉の戦力として考えているのでしょう。

「姫も火影になった女だ。
 カツユの術を使用する以上全滅はない。
 …それなりの死傷者は出るであろうが、
 ワシにとっては必要な犠牲だ。
 ワシが火影になるためのな。」

木ノ葉の里や人々がいなくなってしまっては、
もはや火影も何もない…部下の言葉に対して、
ダンゾウは綱手も火影としてそれなりに暁侵攻を食い止めるだろう、という見方を示します。
そして、その弱りきった時こそ自分が火影となり、
木ノ葉の里を台頭し自分なりに導いていこう、という考えのようです。


一方、山中いのいち率いる情報収集班は、
精神に入り込む術を応用して、雨隠れの忍の記憶に干渉し、
忍の死体を塔へと運んでいくシーンを垣間見ます。
雨隠れの里では塔は遺骨を安置する場所。
死者を弔い報いるための建造物のようです。
しかし、この忍が遺体をもっていく場所は、
死者の身内まで立ち入り禁止。ペインがここにいるのではないか…と。
現れた小南に女性の忍(おそらく現・畜生道)の遺体を預けます。

「早く次を運んで来なさい。」

どうやらこれだけではなく大量の忍の遺体を集めているよう。
ともするとペイン化への工程がここで行われているのかもしれません。
情報の解析がある程度進行したころシズネが駆けつけます。
解剖によって得られた情報とかけあわせることで、
ペインの正体をつかむためです。

2.決断(2)

場面変わってカカシ達を倒して飛び去るペイン。
使えなくなったものを見捨てるように修羅道ペインを置いて去ります。
佇むチョウジ。チョウジへの攻撃を庇ったチョウザが亡くなったようです。
一方、何とか生き残っていたカカシ。
釘を万華鏡写輪眼によって寸前で消し飛ばしたようです。
ペインを欺く役者振りを見せたカカシも息が絶え絶えです。
チョウザの犠牲を無駄にしないためにも、
ペインの能力を綱手に伝えるようにチョウジに言います。
ところがまだ動ける状態にあった修羅道ペイン。
決意し動き出したチョウジをミサイルで打ち抜こうとします。
カカシには余分なチャクラはすでにありません。

「だが今は生きている者にこの情報を託すこと!
 それが――木ノ葉を救うため今のオレが取れる最善の方法!!!」

しかし生命を燃やし尽くしてでも、なさねばならない。
万華鏡写輪眼が見開かれます。

「ま…どうやらオレも…ここまでのようだよ。
 オビト…リン…」

まるで自来也がナルトに託したように。
つながりを信じて、カカシは深い闇の中へとおちていきます。