420 『戦場、木ノ葉』

カラーで描かれた9人の人柱力。
指の本数で自分が何尾の人柱力なのかを表しているようです。
この9人は後日[人柱力・尾獣について]で触れることにしましょう。

1.戦場、木ノ葉

イルカの前に現れた弥彦型ペイン“天道”。
九尾の人柱力の居場所を吐けと詰め寄ります。
しかしナルトのことはどうしても言えないイルカ。
何も話すことはない、そう言って口を閉ざします。
容赦なく刃を振るうペイン。間一髪のところでカカシが助けに入ります。

「ハデに暴れて注意を引いて、片や陰で捜索か…」

負傷者をイルカに任せて、ペインと対峙するカカシ。
膠着状態からの強烈な蹴りをかわしたカカシは、
『土遁・土流壁』による捨て身の追跡妨害および突き返しを狙った攻撃を行います。
しかし反動を利用して、あえて急所を狙わず、
回避負荷のところへその黒い棒を突き刺してきたペイン。
あえてその密着状態を利用して、雷切で致命傷を狙おうとしますが、
何者かに憑かれたような悪寒がカカシを襲い、手元が狂い仕留められませんでした。

コピー忍者はたけカカシ…会えて光栄だ。」

この言葉はまるで耳にある黒いピアス状の棒から発せられているかのようです。
そして九尾はどこにいるかというと質問に答えなかったカカシを、
土流壁でつくられた壁ごと衝撃波で吹き飛ばします。
シズネは、ペイン特有のこの黒い棒が、
高周波チャクラを受信する復調装置であることを突き止めます。
つまりペインから送られてきたチャクラ波の信号を復調すなわち、
読み取って具現情報化する機能をもっているということです。
一方暴れまわるペイン“修羅道”。
頭皮が花弁状に割れ、中から飛び出してきた飛び道具が、広範に大衝撃を起こします。
雨隠れの忍の解析を行っていた山中いのいちはある特定の情報を突き止めますが、
娘のいのが里の一大事を告げにきて解析は中断。
綱手は里の命運を懸けたこの戦いに、
非常事態警報を出すとともにナルトを連れ戻すよう命令します。

2.仙人モードのリスク

ナルトは仙人モードでフカサクと組み手を行っています。
仙人モードであることにもだいぶこなれてきて、
表情も柔らかくなってきています。
しかし仙人モードにはある程度のリスクがつきまとうそうです。
それを理解してこそ、真価を十分に発揮できるというもの。

「まずはナルトちゃんも分かっとると思うが、
 仙人モードはそう長くは持続せん。もって5分じゃ。

まず第一に自然エネルギーを取り込んだ活性化状態の仙人モード、
それをとどめておける時間に限りがあるということ。

「それから仙人モードになるための自然エネルギーを集めるには、
 “動くな”が基本じゃ。それゆえ戦闘に入ってからではまず使えん。
 動かんかったら敵の格好の的じゃけんの。」

第二に仙人モードへの移行の際に隙ができるため、
戦闘中に急遽仙人モードになるのは難しいことです。
それゆえ仲間に敵の攻撃をシャットアウトしてもらうか、
あるいは一旦戦闘から離脱し、
敵を撒いて時間をつくってからということになります。
そしてこのリスクを最小限にとどめる方法として、
フカサクは自身がナルトと融合する方法を提示します。

「融合言<ゆ>ーても肩や背中に軽くくっつく程度の融合じゃあけんの。」

自来也が仙人モードへと移行した際に、
フカサクら夫婦蛙を肩にのっけった格好になっていたものと同じようです。
そしてその融合のメリットは…

「カンタンに言えば“静”と“動”の役割分担をするためじゃ。
 片方が動いとる時は片方が止まって自然エネルギーを取り込む。」

つまり隙を少なくし、仙人モードへの移行を速めることができるということです。
また活性化による負担がフカサクとナルトに分散するため、
ともすると持続時間の延長ということも考えられるかもしれません。