419 『襲来』

1.襲来

ペインは六道を自ら名乗る通り、その6人の呼称をそれぞれ
天道、人間道、修羅道畜生道、餓鬼道、地獄道
としているようです。名前の通り、
修羅道ペインは自来也の腕をひきちぎるほどの戦いぶりを見せ、
餓鬼道ペインは貪欲なまでの飢えを満たすように、相手の術を喰らい、
畜生道ペインはありとあらゆる獣、動物を呼び出しました。
畜生道自来也にやられて新しい女性型のペインとなりましたが、
彼女もどうやら口寄せの使い手のようです。

「作戦通り畜生道を木ノ葉上空へ投げこむぞ。
 敵にこっちの人数を誤認させて攪乱する。
 畜生道からの口寄せを待て。」

木ノ葉の里は周囲を球状の探知結界で覆っているようで、
ペイン達は逆に探知されることを逆手にとって奇襲をかけるようです。

侵入した畜生道ペイン。西口イのB地点だと割り出されますが、
畜生道ペインは作戦通り侵入と同時に他のペイン、小南を口寄せし、
『天道、人間道、地獄道』の探索隊、
修羅道畜生道、餓鬼道』の陽動隊の二手に分かれます。
修羅道ペインは右腕を剥ぎ取るようにして、そこから覗かせた奇怪な飛び道具を放ちます。
自来也戦で見せたロケットパンチにも似た攻撃を
散弾銃のように広範囲に放った様ともとらえられます。
畜生道ペインは百足のようなものを呼び寄せ、木ノ葉の見張りの忍たちを攪乱します。
一方で人間道ペインは直接脳から情報を得られるのか
捕まえた木ノ葉の忍の頭に手をあてます。
しかし、何の情報も得られないと分かると魂(幽体)のようなもの
おそらく生命エネルギーとなっているチャクラを鷲掴みで引き剥がす荒業を見せます。

2.木ノ葉出発に向けて

八尾の人柱力であるキラービーはオモイやカルイの師でもあるそう。

「大丈夫だよ! あのキラービー様がヘマこく訳ないだろ。
 どうせ何かの悪い冗談だって。」
「何でそんなに楽観的なんだ!
 今も苦しんでらっしゃるかもしれない…!!
 もしかするともう…」
「るっせー!! そんな悲観的なてめーの考えは聞きたかねーんだよ!
 私らの師だぞ! あのキラービー様だぞ!
 やられるわけねーんだよ!!」
「カルイはビー様が心配じゃないのか!?」
「心配だからって勝手な妄想すんじゃねェ!」

相変わらず楽観的と悲観的の会話を繰り返すオモイ、カルイコンビ。
雷影の「どんな手を使っても助ける」という言葉と涙に、思わずもらい泣きしています。

一方で暁に捕まったと思われていたビー。
しかし、捕まえられたと思われていたものは八尾の足(?)を使った精巧なダミーでした。
湖底に沈んだ切断された足から静かに本物のビーが現れます。
土壇場で思いついた変わり身の術。

「何がイイ案だ! オレの足を何本も犠牲にしやがって。」

しかし、八尾は自分の足を犠牲にされ少し不機嫌。

「まあそう怒るな 八っつあんよ♪
 あんよはまたまた生えてくんだからいい案よ♪」
「オレの前ではそのうぜーラップを止めろ! このヘタッピが!!」

ビーの中に眠る八尾は酷いラップに悩んでいる様子。
ビー自身、それを自覚しているのか――

「だから今度は――
 演歌だあああ――――ああぁあん!!」

と演歌に転向する意気込みを見せますが、八尾は呆れています。

「しかしこれでやっとブラザーの干渉から逃れて里の外へ出られるぜ。自由だ。
 今のオレは“暁”につかまってる事になってるからな。」

今までビーは人柱力として里の戦力として雁字搦めにされてきたようで、
自由に羽を伸ばしたいと思っているよう。
演歌の大御所、演歌忍者の頭領であるサブちゃん先生に会いにいくようです。

「つーか優勢だったのにオレを呼び出す必要あったのか?」

先のサスケたちとの一戦。ビーが八尾を呼び出したのは窮地に瀕してというわけではなく、
ビーが戦ってきたキャリアの中でサスケは一、二を争うほど強いと、
相手を認めた上で、調子に乗っての変化のようでした。

「……そろそろ時代が動くかもな…」

八尾の意味深な発言。何かを感じ取っての発言でしょう。