万華鏡写輪眼による術とサスケの写輪眼の能力の比較から、
ナルト達に対して使おうとした術について考えてみます。

1.月読

月読は対象の精神世界を完全に支配し、
対象の感じうる時間も空間も質量も全てが術者の支配するところとなる術です。
どうやら術者の意図した任意の映像を見せることができるようです。
それが対象に精神的影響として表れる一番の要因となるのでしょうか?
幼き対サスケには両親を殺害する様を見せました。
対カカシ戦では精神世界で72時間刀で刺し続けられる映像を見せます。
万華鏡写輪眼特有の目の模様の描写が描かれていないため
これが万華鏡写輪眼によるものかどうかは不確かですが、
写輪眼の本当の血族の力を見せると言ってカカシにかけた術の描写、
およびサスケにかけた万華鏡写輪眼による術とを結びつけると、

といえるでしょう。

2.天照

「“月読”はおろか…“天照”まで使わされてはな…」

自来也の蝦蟇口縛りから逃れる場面。
七日七晩燃え続けるといわれる漆黒の炎を用いて蝦蟇の肉壁を破り脱出します。
この発言から月読に勝るとも劣らない、
すなわち天照は月読よりも上級の術であることが推測されます。
万華鏡写輪眼を用いたかどうかは明らかな描写はありませんが、
日本神話の神をもじった天照と月読。月読が万華鏡写輪眼によるものなら、
天照も万華鏡写輪眼によるものと考えてよいでしょう。
そしてイタチ本人が言ってるように、休憩が必要なほどの負荷がある点。
万華鏡写輪眼自体、イタチに大きい負荷をかけるようですが、
天照や月読などの術を使うとさらなる負荷がかかるようです。

3.サスケの写輪眼

さて天照、月読と見たところで、サスケに議論を移しましょう。
月読の項で術者の意図した映像を見せることができるらしいということをあげました。
大蛇丸を取り込んだ後で、カブトに対して、
どのように大蛇丸を取り込んだのか見せつけるシーンがあります。
後のデイダラ戦等で、サスケが幻術を使えることが判明しますが、
この描写の前後から明らかに写輪眼(あるいは瞳術)によるものだと推測できます。
またナルト達木の葉勢と大蛇丸のアジトで対峙したときに、
火遁発動の印を結んでいたことから、この術が火遁である可能性が高いという説がありますが、
仮にそうだとすれば、この火遁の術とは写輪眼に関係あるものかもしれません。
この時点でナルトの精神世界に干渉するなど、
かなり高度と思われる写輪眼の使い方を見事にこなしていたサスケ。
後にマダラに十二分に発揮していると評されるほど、
サスケの写輪眼は万華鏡写輪眼に遜色ないと考えられます。
つまり、カブトに見せたあの月読に似通った写輪眼による映像は、
サスケがもし万華鏡写輪眼を開眼しているのであれば月読、
開眼していないのであれば通常の写輪眼版での月読、いわば亜月読*1と考えられます。
…とすればナルトたちに対して使おうとした術、
その火遁と思われる術はもしかしたら亜天照とも呼べるものかもしれません。

*1:とは「〜に次ぐ」という意味