371 『旧知』

1.旧知1

371話冒頭、トビはサスケを試すような発言をしています。
「あとは…次の脱皮で蛇のままか、それとも鷹に変わるか。」
この台詞は、今後起こるであろうイタチとサスケの兄弟対決を乗り越えたサスケのことを
指しているのでしょうか。
つまるところ、これは『脱皮』の機会とトビがとらえるとするなら、
サスケ自身がこの戦いで、トビの望むように大きく変化するということなのでしょう。
蛇と鷹――以前、大蛇丸を強襲したときにサスケが言ってました。

「地を這いずり回る蛇が空を飛びたいと夢見たところで、しょせん無理な話。
 それでもどうにかしたいと巣の中のひよっこを狙っていたお前が、
 …逆に狙われていたのさ。これから、空高く飛び立つ…鷹の目にな。」

鷹の目――さらなる進化を遂げた写輪眼ということでしょう。
サスケは今後、万華鏡写輪眼の上をいく写輪眼の能力を覚醒しそうな気がします。


ナルトがサスケを察知する描写をはさみ、
再び雨隠れの里に舞台がうつります。
自来也は蝦蟇から出てくると木の葉隠れに向かわせます。
イビキに事情を通しておいたそうですが、
なぜここでイビキがでてくるのか――少し気になるところです。

2.旧知2

ペインはやはりおそらく象転の術に似た術を使って、
弐の体、今までと違う風貌のペインで登場しました。
小南に感知された自来也について、
ペイン、小南の両者が自来也を知っていることを匂わせました。
ペインにいたっては自来也を先生とまで呼んでいます。
きっと誰しもが、四代目ミナトの同期の二人を思い起こしたと思います。
細くきつい目をもち、坊主頭の男の子と、
髷を結ったような髪で額に包帯のようなものを巻いたようなの女の子…
ペインの六番目の体がこの坊主の男の子っぽそうで、
小南が女の子の方だという予想がたちますが――

3.自来也と小南

小南の術は自身を紙のように細分化し、これを自在に操り、
自分を何箇所にも出現させることもできるという術。
これらの紙が種々の変化をし、紙でびったりと対象を動けなくし
(おそらくチャクラを流して、身動き一つとれなくする。)
紙が変化した槍で止めをさすというスタイルも見せました。
しかし、ダミーのまさしく影に隠れていた自来也はセオリー通り、
火遁の術でこれを焼き払っています。
しかし、小南本体にはほとんど効果がない様子。
そして現われた小南に、
「術のキレも良くなったが、いい女にもなったのぉ…小南」
と小南自身とそのスタイルをすでに知っているかのようにしゃべる自来也
これが小南もペインの弟子であるという展開を予測させうる因子となっています。

4.黒目と黒髪

確かに小南、ペインは自来也に師事したことがあるのかもしれません。
しかし、私はあの黒目がちの女の子と、小南が結びつけられない。
第一に小南の髪は紫色ですが、あの女の子は黒髪です。
http://www.answers.com/topic/akatsuki
http://www.answers.com/topic/jiraiyageninteam-jpg
あの面影、うちはミコトではないでしょうか。
http://www.answers.com/topic/uchiha-mikoto-jpg
以前の考察でうちはミコトを考察したときに、

    • 彼女はうちは虐殺事件のときに享年35歳で亡くなった

という情報がありました。
このときのカカシの年齢は12歳、リン、オビトの年齢は13歳の頃が描かれています。*1

一方でナルト、サクラ、サスケ12〜13歳に対しカカシは26〜27歳となっています。
この関係から察するに岸本先生が描く幼少期(回想時)に登場してくる先生と生徒の班で構成される忍びは、

    • 12,3歳の少年少女の忍、20代の上忍の先生 ―(*)

を留意しているのが推測されます。そこで、条件(*)に基づき自来也の弟子がミコトである可能性を計算してみます。
はじめに自来也x年における誕生日を迎えると51歳であるとします。
うちは一族虐殺事件が起きたときは、イタチが分隊長になってすぐだとすると――*2

【ミコトの誕生日:6/1】
【イタチの誕生日:6/9】

誕生日との関係に照らし合わせて、
つまり13歳の誕生日を迎えているので、
この年のミコトの誕生日は過ぎています。ミコトの享年は35歳ですので、
虐殺事件の年には、彼女は35歳になるわけです。
またこの事件が起こったのはx-5x-6年であることが先の考察*3で与えられているので、

    • うちは虐殺事件が起きたのが x-s_1 年(s_1=5,6)のとき、自来也の年齢はこの年の誕生日を迎えて  51-s_1 歳

となりますから、ミコトが12、13歳の年齢のとき、すなわち (s_2=22,23)年前の時点では

    • x-(s_1+s_2) 年で誕生日を迎えると 自来也51-(s_1+s_2)

よって(s_1+s_2)=27, 28, 29ですから、

    • ミコトが12、13歳であったとき自来也は22歳〜24歳であった。

となり条件(*)を満たします。

つまり、ミコトがミナトと同期でしかも自来也の弟子であった可能性があるわけです。
カカシ―ナルト間に比べるとやや自来也は若いですが、
自来也が6歳でアカデミーを卒業していることを考えると、可能性としてなくはない。
いや、むしろ大有りです。というわけで、

小南は自来也に師事していたかもしれないが、ミナトの同期とは考えにくい

ですから、ペインも師事したのは、ミナトが自来也から巣立った後の一時的なもの――
「未練はないだろ?」
というペインの台詞からは、その雰囲気がそこはかとなく感じられます。。

*1:【忍者登録番号について3・紅とオビト】を参照のこと

*2:【うちは虐殺までの流れ1】:カカシの発言が正しいとすれば…以下を参照

*3:【うちは虐殺までの流れ4】を参照